ココアやダークチョコレートが健康に良いと聞いたことがあると思いますが、その理由はフラボノールと呼ばれる植物性色素を含んでいる事によります。
■フラボノールとは何か
ココアパウダーは、天然の脂肪であるカカオバターを除去した後のカカオ豆から作られます。ココアパウダーはまた、ブドウ、リンゴ、お茶にも多く含まれているフラバノール(別名カテキン)、として知られている抗酸化化合物が豊富です。
フラバノールは、モノマーと呼ばれる単純な化合物や、プロアントシアニジンやPACsとして知られてる複合化合物としても存在します。
同じフラボノールでもケルセチンのようなはケトン基が含まれている物とは異なります。
ココアパウダー、ココア飲料、チョコレート、チョコレートシロップおよびチョコレート菓子を製造するために使用されます。
ココアベースの製品におけるフラバノールの量は、ココアの処理方法、植物遺伝子等の要因により異なります。
フラボノールを非常に多く含んだココアサプリメントパウダー |
例えば、ダークチョコレートとミルクチョコレートは、同じココアパウダーベースの製品ですが、ダークチョコレートは、有効成分であるフラバノールをはるかに高い量を含んでいます。
一方ミルクチョコレートは、牛乳を含み、砂糖も非常に多く含んでいます。フラボノールの量はその分すくないと言えます。
チョコレートの表示で注意する必要があるのは、「%のココア」または「%カカオ」の表示です。これは、他のすべての成分に対し、ココアパウダーとココアバターの相対的な総量を示しています。
純粋なダークチョコレートの場合は、ココアパウダー以外の唯一の混合成分は砂糖です。
しかし、多くのチョコレートにはココアパウダーとココアバターが含まれていて、その配分は明らかにされていません。
つまり、チョコレートを食べて健康になろうとする場合は、ココアパウダーがどのくらい含まれているかを知る事が大切です。
ココアパウダーにのみ有効成分のフラボノールが存在するからです。量が少なければ、チョコレートを食べるメリットよりデメリットの方が多いからです。
■フラボノールの働き
ココアや他の食物からフラバノールを多く消費する人は、心血管疾患になる割合が低い傾向があります。いくつかの研究によるとココア・フラバノールを摂取すると血管機能、および血圧を改善し、HDLコレステロールのレベルを上げることができることを示しています。
出典:the Encyclopedia article about Chocolate for details
イタリアで行われた研究では、85%以上のココアを含むダークチョコレート2本(40グラム)を食べた末梢動脈疾患を持つ人は、歩く前2時間以内に、食べないときと比べて平均して15%長く歩くことができたことがわかりました。
同じ現象はミルクチョコレートを食べたときは起こりませんでした。つまり、ミルクチョコレートは効果がなかったとのことです。
(Loffredo, J Am Heart Ass 2014)
フラバノールの心臓血管に対する効果はいくつかの証拠があります。
一酸化窒素濃度の調節に作用すると考えられています。
アメリカでは心血管上のココアの利点についての健康強調表示はできませんが、"ヨーロッパでは、2012年に"the European Food Safety Authority "が以下の表示を許可しました。
"Cocoa flavanols help maintain endothelium-dependent vasodilation, which contributes to normal blood flow."
「ココアフラバノールは、正常な血流に寄与する内皮依存性血管拡張を維持するのに役立つ。」
実際の効果を得るためには、カカオフラバノール200mgを毎日摂取すべきです。
この量は、バランスの取れた食事をしながら、高フラバノールのカカオパウダー2.5gまたは高フラバノールダークチョコレート10gに相当します。
ダークチョコレート10gとは、ほんの一切れの量です。
日本では高フラボノールの製品を探すのは難しいので30グラムとか40グラムのダークチョコレート摂取が必要になる場合があります。
砂糖は脳内快楽物質放出の引き金になるので良いのですが、多くとるとデメリットの方が大きいので、出来るだけ少ない製品がベターです。
お菓子レベルではなくサプリメントレベルの高濃度、高品質のココアもあるのでそれを利用するのも良いでしょう。
低品質のココアは、地球環境では避けれない重金属を除去できていない製品もあるので、その点も注意しましょう。
ココアフラバノールはまた、記憶機能を向上させることがあります。
50歳から69歳の健康な人の研究によると、高濃度フラボノール・ココアを毎日2回、トータルで900mgのフラボノールを摂取しました。この中には、エピカテキンが138mgが含まれていました。
3ヶ月間継続すると、MRIで測定した脳機能と認知テストが向上しました。
もっと少ない量である10 mgののフラボノールと2mgのカテキンでも、以前に見た画像を思い出すスピードの向上が見られました。
速度の増加は、わずか0.5秒でしたが、30歳代の人と比較しても、もっと早いレベルであると研究者は言っています。
興味深いことに、エクササイズを加えても、、認知スコアは特に改善しないこともわかりました。
(Brickman, Nature Neuroscience 2014)
この研究では、中間的な量の摂取については実験しなかったので、的確なことは言えませんが、200mg程度の摂取でも十分効果的である可能性があります。
【結論】
高濃度フラボノールの入ったココアやダークチョコレートは毎日少量摂取すると心臓血管系に良い。有効成分は、フラボノールとカテキンである。カテキンは緑茶やアセンヤクノキにも多く含まれています。
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