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2015年1月4日日曜日

NMNとは何か?




2型糖尿病患者は、いつの日か、血中グルコースレベルの改善が毎日栄養補助食品を飲むように、NMNを摂取することにより可能になるかも知れません。



セントルイスのワシントン大学医学部の研究者によって発見されたNMNという化合物があります。
このNMNと呼ばれる化合物は、マウスの高血糖値や高コレステロール、トリグリセリドおよび遊離脂肪酸値を元のレベルに戻しました。


NMNとは何でしょうか?

NMNは、ニコチンアミドモノヌクレオチド(Nicotinamide mononucleotide)と言われる体内に自然に存在する化合物です。

細胞がエネルギーを使用する際に重要な機能を発揮します。

NMNは、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)と言われる栄養素を細胞内でエネルギーに変換させるのに必要な補酵素の合成に不可欠です。


NMNは、SIRT1と呼ばれるタンパク質を活性化するNADを増加させることができます。

これにより膵臓から肝臓、筋肉や脂肪組織へ順次、身体全体の健康な代謝を促進します。

高脂肪食を与えたマウスの実験では、空腹時血糖レベルが120ミリグラム/デシリットル以上に上昇し、コレステロールレベルも増加し、NAD+が低下したマウスを使用しました。

2型糖尿病の代謝障害により、NADレベルは低下します。

マウスも加齢により空腹時血糖値レベルは上昇します。生後15-26ヵ月(人間では60歳-70歳に相当)のオスとメスの加齢誘因糖尿病のマウスも実験に加えました。


アンチエイジング
いつの日かシミやシワを元に戻すことのできる時が来るかもしれません

NMNを与えた効果

NAD+は毒性が強いのでマウスには直接投与できません。

マウスにおいてNAD生産の増加をもたらすことのできるNMNを代わりに使用しました。

糖尿病のマウスにNMNを注射した結果。


  1. 一回の注射でも耐糖能が改善しました
  2. メスのマウスではNADレベルが増加しブドウ糖負荷試験で正常な結果になりました
  3. オスのマウスは糖負荷試験では正常な結果になりましたが、血中の糖濃度は改善しませんでした。
  4. 加齢が原因の糖尿病のメスの老マウスは正常な耐糖値になりました。
  5. コレステロールレベルと中性脂肪、遊離脂肪酸のレベルも元に戻りました。

【参考文献】

Jun Yoshino, Kathryn F. Mills, Myeong Jin Yoon and Shin-ichiro Imai. Nicotinamide Mononucleotide, a Key NAD+ Intermediate,Treats the Pathophysiology of Diet- and Age-Induced Diabetes in Mice.Cell Metabolism. DOI: 10.1016/j.cmet.2011.08.014.

Julia Evangelou Strait. Naturalcompound helps reverse diabetes in mice.

【コメント】
現在、NMNのサプリメントはまだ無いと思います。将来は、医薬品の分類になるのか、栄養補助食品の分類になるのかよく分かりませんが、まだ価格が非常に高いようです。

現在は100mgが4万円くらいとのことです。一日の推奨摂取量がどのくらいかわかりませんが、アスタキサンチンのように1mgとか2mgであれば、許容範囲ですが、Coq10のように300mgから400mgであればちょっと手のでない価格です。

レスベラトロールがSIRT1遺伝子の活性化のみに対し、NMNはSIRT1からSIRT7まで活性化することができる可能性があるとのことなので期待が高まっています。

WIKIPEDIAによるとSIRT遺伝子は以下の機能と関連するようです。


  • SIRT1遺伝子は代謝と炎症
  • SIRT2遺伝子は細胞周期と腫瘍形成
  • SIRT3遺伝子は代謝
  • SIRT4遺伝子はインスリン分泌
  • SIRT5遺伝子はアンモニアの解毒
  • SIRT6遺伝子はDNA修復、代謝とTNF分泌
  • SIRT7遺伝子はrDNA転写

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