亜鉛の補充は、高齢者の免疫応答を改善す可能性があります。
2016年1月27日の「American Journal of Clinical Nutrition 」に掲載された記事です。
養護老人ホームの居住者に亜鉛を補給した二重盲検試験の結果、有意の結果が出ました。
65歳以上の亜鉛の血中濃度の低い53人の居住者を選択して毎日30mgの亜鉛を摂取するグループと5mgしか摂取しないグループに分けて比較しました。
期間は三ヶ月続けました。
試験前の血清と試験後の血清免疫応答マーカーを分析しました。
ピコリン酸亜鉛25mg |
その結果30mg摂取したグループは有意に末梢T細胞の数が増加しました。
5mgを摂取したプラセボ群と比較した場合、それらは、有意に、16%まで平均血清亜鉛のレベルを増加させました。
亜鉛欠乏症は、加齢に伴って観察されたものと同様のT細胞媒介機能の変化と関連しています。
亜鉛の補充は血清中の亜鉛濃度の増加を通じて免疫を改善し、高齢者の肺炎などの感染症の予防に重要な役割を果たしている可能性があります。
重要な点は亜鉛5mgでは、血清中の亜鉛濃度の増加が無かった点です。
30mg程度の毎日の摂取が必要と推察されます。
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