ビタミンは食品から摂取するのが良いのかあるいはサプリメントから摂取する方が良いのでしょうか。?
また、天然ビタミンの方が合成ビタミンより良いのでしょうか。?
一般的には、必要なビタミンは食物から摂取するのがベストです。
一方、ビタミンDはサプリメントよりも、紫外線をコントロールしながら、適当な量の日光浴から産生されるようにするのがベストです。
最近のカルシウム(ミネラルの一種)に関する研究によると、サプリメントよりもカルシウムが豊富な食品からカルシウムを摂取することが最も安全であることを示唆しています。
サプリメントからカルシウムを多量に摂取している高齢の女性は、腎臓結石、脳卒中、さらには長期間の摂取は死亡リスクが高いようです。
ビタミンAとベータカロチンを含むサプリメントを服用している人々の研究では、わずかですが、死亡リスクが上昇していることも見られました。
しかし、例外もあります。
ビタミンB12と葉酸です。
マルチビタミンのサプリメント |
高齢者の10%から30%は食品から天然ビタミンのB-12を適切に消化して吸収することができません。
50歳以上の人はビタミンB12のサプリメントで補充することをお勧めします。
サプリメントや強化食品からの葉酸(ビタミンB9)は、通常の食品に比べて2倍ほど良く吸収されます。
したがって、妊婦は、サプリメント(または強化食品)と食物を併用して葉酸を摂取するよう勧められます。
心に留めておいて頂きたいのは、鉄分についてです。
植物食品から鉄分を摂ると肉の半分しか吸収されません。
ベジタリアンの方には、鉄分の豊富なほうれん草や小松菜には鉄分の吸収を飛躍的に高めるビタミンCも多く含まれているので、これらの食物を食べるのがオススメです。
鉄分の吸収はビタミンCを併用することで飛躍的に高まります。
鉄分の過剰摂取を防ぐためにマルチビタミン・ミネラルのサプリメント中には、ビタミンCが含まれていない製品をわざわざ作っている場合があります。
コストを下げようとしたのではなく、鉄分の過剰摂取を避けるためです。
鉄分をサプリメンで補充する必要のある方はビタミCも一緒に摂って下さい。
食物全体から作られたサプリメントが必ずしも合成されたサプリメントより良いわけではありません。
極端な例では、自然素材から作られたサプリメントに鉛が含まれている場合があります。
特に、魚油から抽出したDHA/EPAは要注意です。
アメリカの第三者機関の抜き取り調査でも、スーパーマーケットや健康食品店で通常販売されている製品の中にしばしば鉛が見つかっています。
天然ビタミンと合成ビタミンでは、天然のものがより良い場合があり、時には合成がより良い場合があり、時にはそれは重要ではない場合の3つに分かれます。
重要なのは、栄養素の欠乏への対処や、体のコンディションの維持に役立つかどうかです。
また、多く摂取すると一般的には有害であることも知っておく必要があります。
天然ビタミンが合成ビタミンより良い例としてビタミンEをひとつあげておきます。
ビタミンEには、天然ビタミンEのd-アルファトコフェロールと合成ビタミンEであるdl-アルファトコフェロールがあります。
低用量ではどちらも差はありません。
しかし、1IUのビタミンEが必要な場合は、天然ビタミンEは1IUなのに対し、合成ビタミンEは1.6IU必要です。
又、高用量の合成ビタミンEには出血の危険性がより高いため、アメリカの成人のビタミンEの上限は合成ビタミンEが1,100IUですが、天然ビタミンEは1,500IUとなっています。
ビタミンEには、他のトコフェロールや非常に有用なトコトリエノールも含まれています。
しかし、すべての「天然の」ビタミンE製品にこれらの追加の天然化合物が含まれているわけではありません。
ビタミンKについても天然ビタミンKの方が優れています。
MK-7として知られている発酵大豆由来のサプリメントで使用されるビタミンK-2は、MK-4として知られている合成K-1または合成K-2のサプリメントよりもビタミンKレベルを高めるのに適しています。
ビタミンCに関しては、天然または合成の原料はどちらも良好です。
ローズヒップまたはアセロラまたは合成ビタミンCは、すべて同じ化合物であるアスコルビン酸を提供します。
柑橘類のビオフラボノイド(自然に存在または添加されている)が含まれている場合は吸収を高めます。
時には、合成型のビタミンは、天然型よりも優れている場合があります。
例えば、イノシトールヘキサニコチネートと呼ばれる合成型のナイアシン(ビタミンB-3)は、ナイアシンよりも皮膚の紅潮を少なくします。
これらおよび他のビタミンおよびミネラルの毎日の推奨摂取量と摂取上限値を良く知っておくことが大切です。
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